昭和の風景がよみがえる 懐かしの「行商列車」物語、激動の時代に生きた“千葉のオバさん”の一日とは
かつて、東京に住む人たちにとって「千葉のオバさん」は見慣れた光景だった。「千葉のオバさん」とは同県近郊の農村から上京し、採れたての野菜を背負って売り歩いていた行商の女性たちだ。そんな彼女たちを運んでいたのが「行商列車」と呼ばれる列車だった。
専用車両、2017年で全廃

その後も行商の数は減少し、京成線は2013年(平成25年)、ついに専用車両を廃止した。首都圏で最後に残った常磐線でも2017年に廃止された。それでも少数の行商は存在したが、コロナ禍をきっかけに姿を消した。
かつて駅のホームで見かけた「行商専用車」の看板も、今では昔話の一部となっている。行商を実際に目にする人が少なくなった今、行商という職業は部分的にしか知られていない。
都市化の進展とともに社会は変化し、かつてのような生活様式や風景は徐々に失われつつある。時代の移り変わりを感じさせるとともに、その歴史を知ることで私たち自身の生活にも深い示唆を与えてくれる。