入学者はわずか3人 EV特化「電動モビリティシステム専門職大学」、今後どうすれば人数は増えるのか

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2023年度入学者数が、定員40人に対してわずか3人だった電動モビリティシステム専門職大学。今後増やすために必要なこととは。

少ない女性教員の数

女子生徒等の理工系分野への進路選択における地域性についての調査研究(画像:三菱UFJリサーチ&コンサルティング)
女子生徒等の理工系分野への進路選択における地域性についての調査研究(画像:三菱UFJリサーチ&コンサルティング)

 三菱UFJリサーチ&コンサルティングの調査結果によれば、電動モビリティシステム専門職大学が設置された山形県は、工学系学部に進学した高校生の女性比率が

「20.2%」

と全国トップで、近隣の岩手県(17.9%)や秋田県(16.3%)も全国トップ10入りしている。そうした「リケジョ」の進学先として選んでもらうには、教員の女性比率を高める必要もある。

 同大の現教員一覧によると、女性教員数は専任教員21人中ひとり、非常勤講師では12人中ふたりと全体の1割にも満たない。教員を集めるのは一苦労だが、ダイバーシティの観点からも一定の配慮が必要だ。

 また、8月にオープンキャンパスが開催されるようだが、こうした機会を通じて、日頃の研究や授業内容を外部に発信することは入学者獲得に効果的である。さらに、将来のエンジニアを育成する観点から、小中学生を対象としたエンジニアリング体験イベントを行い、EV開発のやりがいや楽しさを知ってもらうことも重要だ。

自動車関連企業へのリスキリング事業も

 開学の精神をくみ取れば、受験対象を高校生に限定せず、社会人まで広げて考えることの方がむしろ自然だ。

 同大では、人材育成事業を手掛けるエンベックスエデュケーション(東京都千代田区)と提携して社会人向けコンテンツを用意し、自動車関連企業等に対して社会人のリスキリング(学び直し)の必要性を働きかけていく。

 自動車関連企業では、従業員の既存スキルをどのように電動化技術へ生かしていくかが大きな課題であり、経営課題のひとつでもある。

 その受け皿として同大を有効活用すべきだが、4年制では企業人からするとハードルが高くなる。単位制にして必要な知識や技術を習得しやすくすれば、社会人の需要も取り込めるのではないか。

 加えて、時代に合わせてリモート授業を展開すれば、社会人が学べる機会が大きく増えるだろう。

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