駅で食べる「立ち食いそば」は、なぜあんなにうまいのか? エモい目線で分析する【短期連載】令和立ち食いそばビジネス考(1)
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「駅で食べる立ち食いそばは、なぜあんなにもうまいのか?」という素朴な疑問を、定性的(数値化できない要素)な目線、定量的(数値化できる要素)な目線、経済的な目線から解き明かしていく。
日本そば・うどんの支出金額
ここで、そば・うどんに関する統計データとして、総務省統計局家計調査(家計収支編)の過去5年間における一般外食および日本そば・うどんの支出金額(2人以上の世帯)を見てみよう。ちなみに、「一般外食」とは日本そば・うどんやハンバーガーなどの内訳の合計である。
・2018年:一般外食16万1488円、日本そば・うどん6164円(占有率3.8%)
・2019年:一般外食16万6712円、日本そば・うどん6554円(占有率3.9%)
・2020年:一般外食12万921円、日本そば・うどん4883円(占有率4.0%)
・2021年:一般外食11万5296円、日本そば・うどん4986円(占有率4.3%)
・2022年:一般外食13万8066円、日本そば・うどん5911円(占有率4.2%)
このデータは、駅の立ち食いそば以外の店舗も含まれているが、新型コロナウイルス感染拡大時に支出が下がったものの回復傾向にある。また、わずかではあるが日本そば・うどんの支出に占める割合が増えていることがわかる。
2018年と2021年の比較では、外食全体では約29%減に対し、日本そば・うどんは約19%減にとどまっており、需要の底堅さがうかがわれる。
家計調査ではそばとうどんがひとくくりにされているが、そばとうどんのどちらが多いのだろうか。鈴木弘毅『東西「駅そば」探訪』(交通新聞社)によると、いくつかの店舗に聞いたところ、おおむね関東では
・そば:7
・うどん:3
関西では半々になったそうだ。
ちなみに筆者(ネルソン三浦、フリーライター)は、
・そば:1
・うどん:9
である。読者の皆さんはいかがだろうか。