発券機もゲートバーもない「駐車場」が万引被害を防止できた理由 気になる仕組みとは?

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スマートパークとは、ゲートやロック板をなくし、カメラで入出場した車を撮影・管理することでスムーズな入出庫を実現した、新時代の駐車場である。そのメリットとデメリットとは。

今後の展望

スマートパークを販促DXにも活用した、横須賀のランドマーク「コースカベイサイドストアーズ」(画像:写真AC)
スマートパークを販促DXにも活用した、横須賀のランドマーク「コースカベイサイドストアーズ」(画像:写真AC)

 アリオ八尾(大阪府八尾市)では

・慢性的渋滞の解消
・駐車場の収益アップ

につながっており、ヤマダデンキ LABI LIFE SELECT千里(大阪府豊中市)では来店客数が前年同月比で104%増加。イトーヨーカドー木場店(東京都江東区)では、駐車場売り上げが設置前の15か月平均と比較して、2.7倍にまで向上している。

 さらに、コースカベイサイドストアーズ(神奈川県横須賀市)では、利用客の居住エリアを特定するマーケティング資料として「車番認証システム」を活用。販促DX化推進にも役立っている。

 一方、デメリットはないのだろうか。

 インターネット上では称賛する声のほかに、

「仕組みを知っておかないと、事前の支払いを忘れそう」
「精算時には自車のナンバーを覚えておくか、確認しに1回戻らないといけない」

など、不安のコメントも寄せられていた。そのためにも、わかりやすい誘導、無料の駐車場と勘違いされないような取り組みなどが今後求められる。

 ピットデザインのウェブサイトによると、専用アプリをスマートフォンにインストールすることでより、簡単に精算できる新機能も実装されているという。アプリで自車のナンバーを登録しておくことで、アプリ上で精算機と同じ画面から自車を選択し、支払いを済ませることができる。一度登録してしまえばナンバーを覚える必要もなく、精算機に立ち寄る手間がなくなるので利便性が増す。

 エコやコストカットにもつながり、利用者にとっても利便性が格段に向上する同システム。新たな駐車場の形がスタンダードになる時代もそう遠くはないだろう。

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