二輪・自動車部品メーカーが「電動アシスト自転車」市場に相次いで新規参入するワケ
近年、電動アシスト自転車市場が急成長を遂げている。そんななか、これをビジネスチャンスと捉えた企業の新規参入も相次いでいる。いったいなぜか。
部品メーカーも続々と新規参入

自動車や二輪車などのサプライヤーである部品メーカーも、この市場への参入の機会を狙っている。
自動車用タイミングチェーンや産業機械用チェーンで世界シェアトップを誇る椿本チエイン(大阪市北区)は、電動アシスト3輪自転車「多目的e-Cargo」を開発、5月に開催された「Bicycle E-Mobility City-Expo 2023」と「人とくるまのテクノロジー展 2023」にプロトタイプを出展した。
椿本チエインは1917(大正6)年に自転車用チェーン製造として大阪で創業したが、1928(昭和3)年には産業機械用チェーン製造に転換し、自転車用チェーンから撤退している。その後、自転車メーカーからチェーン製造を依頼されたことをきっかけに、自転車本体の開発に踏み切ったようだ。
自転車開発に関する知見が少ないなか、約1年でプロトタイプを仕上げ、同社の高い技術ポテンシャルを示した。自動車用タイミングチェーンで培ったコア技術を強みとし、2024年度の市場投入を目指している。
部品メーカーとしてもう1社、変速機などを手掛ける日産自動車グループのジヤトコ(静岡県富士市)も紹介しておきたい。ジヤトコは無段変速機(CVT)で世界トップシェアを誇るが、変速機事業で培った技術を応用して電動アシスト自転車用駆動ユニットを開発している。
こちらも2024年度に量産を開始する予定。CVTの設計思想を活用し、遊星歯車機構やクラッチをうまく組み合わせてコンパクト設計を可能とした。生産設備も既存のものを活用できるとしており、有形・無形の資産を最大限に生かすことができる。