空気を入れたら乗り物に大変身! 東大×メルカリ開発の先進モビリティ「poimo」をご存じか

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東大とメルカリが開発したパーソナルモビリティ「poimo」。独特な「風船構造」により、パーソナルモビリティとして大きな可能性を持っている。

改良を重ね社会実装を目指すpoimo

持ち運びの利便性はもちろん、置き場所にも困らないpoimo(画像:東京大学)
持ち運びの利便性はもちろん、置き場所にも困らないpoimo(画像:東京大学)

 利用者にとって軽くて持ち運びができる点は、通勤時や少し離れた場所へ移動する際に役立つだろう。さらにバイクや自動車、自転車などと違って、駐車・駐輪スペースを必要としない点も非常に魅力的だ。使わないときは空気を抜いて自宅内に保管しておけばいいため、駐輪代などの節約にもつながる。

 また柔らかい点においては、利用者のニーズに合わせて細かなカスタマイズを可能にしている。障がいの部位や程度などの違いに応じてカスタムできる。そして仮に人や物にぶつかったとしても、大きな事故につながるリスクを低減できる。

 そんな画期的なパーソナルモビリティpoimoは、社会実装を実現するために実証実験を行っている。例えば2021年には、予備実験として東京ポートシティ竹芝と鹿島スタジアムにおいて試乗会を実施。幅広い年齢層の参加者(約200人)が試乗を行い、一般ユーザーでもすぐにpoimoを操作できることが実証された。

 さらに長崎県のテーマパーク「ハウステンボス」でも走行実験を行い、凹凸のある不整地路面でも快適に走行できることが確認されている。

 他にも、poimoシリーズの最新型として、実用化に向けたソファ型モビリティの試作機を開発。カナダ・バンクーバーで開催する国際会議SIGGRAPH 2022 Emerging Technologiesにて実証実験に関する報告と展示も行った。

 poimoの開発グループは

「今後、さらなる実証実験とユーザーからのフィードバックを元に、操作性・信頼性・安全性などを向上させていく予定」

と語っている。風船構造というアイデアに加え、社会実装に不可欠なこれらの要素が確立されれば、私たちの生活に新しいモビリティが誕生する。

 ファーストマイル/ラストマイルの移動をサポートする、柔らかくて持ち運びが可能なpoimo。今後世の中に普及することで、より快適なライフスタイルを送れるようになるのではないだろうか。

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