ガソリンスタンド「30年で6割減」 “EV普及”は存続への逆風となるか、はたまた追い風か? 未来を展望する

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減少を続けるガソリンスタンド。EV台頭で今後、その姿はどのように変化を遂げるのか。

30年で6割減

ガソリンスタンド(画像:写真AC)
ガソリンスタンド(画像:写真AC)

 クルマにまつわるビジネスで、ここ30年で大きくその営業形態が変わったものといえばガソリンスタンドが挙げられる。

 第一にその店舗数が大幅に減った。日本国内にガソリンスタンドが最も多かったのは1994(平成6)年で約6万店だった。既にバブル崩壊から数年を経過し、景気は悪化の傾向にあったものの、クルマとその周辺のビジネス自体は好調だったことが理由である。

 しかし1995年以降、店舗数が減少傾向に転じる。直近のデータでは2022年度の総店舗数は約2万4000店。30年で6割も減少したということだ。こうした事実は自宅近辺のガソリンスタンドの減少として実感している人も多いだろう。

 こうした状況に至った理由は複数ある。まず大きかったのはバブル崩壊後にじわじわと進行した景気の悪化。これは急激な減少の原因ではなかったが、結果的にガソリンスタンド運営会社を圧迫することとなった。そして景気の悪化にともなう燃料需要の低下。それにともなう販売価格の低下。さらなる値下げ競争などが拍車を掛け、それに絶えきれず廃業するガソリンスタンドが相次いだ。

 こうした減少傾向のまま、2011年には改正消防法が施行される。これは設置から40年を経過した地下タンクに対して全面的な改修を義務付けるという厳しいものだ。その厳しさゆえに完全適用まで2年間の猶予期間が設けられたが、期日の2013年までの改修は不可能ということで廃業を選択した店舗も多かった。

 このほか、元々の店舗数が需要に対して過剰だったこと。前述した価格競争の結果、資本力に劣る弱小店舗は淘汰(とうた)されざるを得なかったこと。経営者の高齢化とともに後継者がいなかったことなどのさまざまな要因とともにその減少は加速することとなった。

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