トヨタ、売上高が過去最高 「内燃 = 悪」レッテルを自力で剥離、BEV「150万台」ブチ上げももはや織り込み済だったのか

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2022年度、トヨタはそのグローバル生産/販売ともに過去最高を記録した。好成績の大きな要因となったのは海外での実績だ。その背景にある事実とは。

過去最高を支えるふたつの事実

2022年10月31日撮影、東京都内の自動車ショールームに掲げられたトヨタ自動車のロゴマーク(画像:AFP=時事)
2022年10月31日撮影、東京都内の自動車ショールームに掲げられたトヨタ自動車のロゴマーク(画像:AFP=時事)

 2022年度、トヨタはそのグローバル生産/販売ともに過去最高を記録した(生産台数:913万247台、販売台数:960万9782台)。ここで好成績の大きな要因となったのは生産/販売ともに海外での実績である。国内は生産/販売ともに前年度を上回ったものの、過去最高にはわずかに届かなかった。

 この報告からは、幾つかの事実を読み取ることができる。まずは

・グローバル市場におけるトヨタ車は依然として高い商品力を維持している
・コロナ禍およびロシア-ウクライナ紛争に伴う諸問題が解消しつつある

ということだ。

 前者については、ハイブリッド車(HV)とプラグインハイブリッド車(PHV)をメインに展開しているトヨタの基本戦略は間違ってはおらず、むしろ現状に即していたということである。

 昨今、多くのメディアは脱炭素を声高に唱え、バッテリー式電気自動車(BEV)へと急激なかじ取りをする自動車メーカーが増えているのも事実。しかし現実でのグローバル市場は、いまだ内燃機関を必要としている地域が大半だった。それゆえのグローバル市場での好成績だった。

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