トヨタ、売上高が過去最高 「内燃 = 悪」レッテルを自力で剥離、BEV「150万台」ブチ上げももはや織り込み済だったのか
BEV「年間150万台」の今後

と、ここまで書いたところで、トヨタから5月10日に新たなリリースが出された。そこで4月に行われた方針説明を強化する意味で改めて明記されていたのは、トヨタは3年後の2026年に
「年間150万台」
のBEVを市場に投入するというものだった。主要市場は中国と北米。付加価値の高い高級モデルから廉価な商用モデルまで、既存および新型専用プラットホームをベースとした10車種を投入するという。
同時に水素燃料へのシフトが進むと予想されている欧州、中国、そして日本国内では、商用をメインとした燃料電池車の普及強化を推進することも忘れていない。一方で既存のHVとPHVを軽視しているわけではない。水素燃料も含めたバイオ燃料や合成燃料も含めたマルチフューエル化とともに、アジアやアフリカなど新興国での一層の普及と収益強化を目指すという。
なお、同日発表された2022年度の決算は営業収益が37兆1542億円(前年比18.4%増)で、2年連続で過去最高を更新した。
企業としての業績が回復し、クルマの売れ行きも戻って来た。しかしトヨタのこれまでの歩みを考えると、この先の状況次第では厳しい道が待っているかもしれない。ゆめゆめ油断して戦略を誤ることなかれ。当初はこんな結論を考えていたこの原稿だったが、結局のところ、トヨタの戦略には全て織り込み済だった。
トヨタの強みは新たにBEVを強化する傍らで、既に実績のある燃料電池車を商用ユースへと拡大。同時にハイブリッドのさらなる収益アップといった具合に、全方位でも戦略を構築していることにある。
さらにこのリリースでは新型EVプラットホームについてこんな記述もあった。
「高効率、こころ揺さぶる、クルマ屋が創るBEV」
文字をそのまま理解するのであれば、今まで数々のクルマを作ってきたクルマ屋だからこそ作れる、乗って楽しく心躍るBEVの登場を待っていてほしい――ということなのかもしれない。