「電動キックボード反対」の声にみる日本社会の“停滞感” 危険デメリットに捉われ、変化を拒んではいけない

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7月から、日本でも電動キックボードが運転免許なしで乗れるようになる。賛否渦巻くなか、そこに見えたのは日本の停滞感だった。

住民投票実施の背景

パリのキックボード(画像:森口将之)
パリのキックボード(画像:森口将之)

 とはいえ野放しというわけではなく、パリは事故防止のためにいくつか対策を施してきた。

 当初は10社以上が乱立していたシェアリング事業者は、現在は3社に限定。

 特定のポートを持たないフリーフローティング方式ということで、行政が指定駐車場を用意し、それ以外の場所に放置した場合は取り締まることにしている。

 電動キックボードが走る場所として指定された自転車道や自転車レーンは、パリは2015~2020年に「プラン・ヴェロ(ヴェロは自転車の意味)」と名付けた自転車推進プロジェクトを実施した結果、1000kmの長さを誇るという。

 それでもなお事故は発生しているし、住民からは苦情が寄せられている。そこでイダルゴ市長は住民投票で信を問い、投票率は低いものの反対が圧倒的多数という結果を得たことで、契約終了を決めたのだ。

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