大阪万博「EVバス」に肩入れも 普及ネックになる直視不可避の現実課題とは
2025年に開催が迫る大阪万博。そこで注目を集めているのがEVである。万博を機に利用拡大となるか。
大阪万博も注目するEV

2025年に開催が迫る大阪万博は「いのち輝く未来社会」をテーマに掲げている。
未来社会を支える技術やサービスが一堂に集められるため、開催までにさまざまな技術が進歩すると想像できる。そのなかで注目を集めているのが電気自動車(EV)である。
EVへの関心は近年高まり、市場での認知度や期待も上がっている。一方、多くの課題が残されている。なぜ、スムーズに解決されないのか。そこにはEVの開発、普及を担う業界の葛藤があった。
大阪万博でのEV実証実験

大阪メトロが2022年に発表した、大阪万博でのEVバスの運行実証実験には大きな期待が寄せられている。万博会場内外の輸送にEVバス100台を活用し、万博閉幕後は市内の路線バス等に転用される。
その準備として、運行管理システムにも手をいれ、EVバスでの円滑な運用をサポートする。運行管理システムは、バスの運行計画作成や管理、車両手配などを行うシステム。従来のものに電力管理の機能を連動させることで、EVバスでの車両充電の効率的な運用を可能にする。これによりエネルギー効率の大幅アップが期待できる。
さらに導入するEVバスのうち、10%にあたる10台程度については、限定地域での完全自動運転を意味するレベル4を目指している。というわけで、万博会場内では完全自動運転が実現されることになる。