トラック側面の文字が「逆さ」になっているワケ ちまたの「昔は右から読んだ」説を一蹴する!

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最近、トラックの車体の「逆向き文字」をあまり見かけなくなった。昭和の頃には当たり前だったが、今ではその数を減らしている。そもそもなぜ逆向きなのか。

右横書きが残った理由

営業車に乗る会社員のイメージ(画像:写真AC)
営業車に乗る会社員のイメージ(画像:写真AC)

 文書が左横書きで統一されるなかで、車体にだけ右横書きが残った理由は、そちらのほうが

「読みやすかった」

からだ。

 現在も見られる車体の右横書きは、車体の「運転席側」に書かれている。これは車が前に進んだとき、

「文字が流れる方向」

を考えると、そちらのほうが読みやすいからだ。

 この表記がいつ始まったかは定かではないが、左右どちらから読んでも理解が容易な日本語の特性ゆえ可能だったと考えられる。

 右横書きの習慣に慣れ親しんだ世代が存命だった時代、まったく違和感がなかった。ところが世代が変わり、横書きは左から読むのが当たり前という世代が主流になっていくと、これに違和感を感じる人が増えてきた。

ネットでお馴染み「ターャジス」

スジャータめいらくのウェブサイト(画像:スジャータめいらく)
スジャータめいらくのウェブサイト(画像:スジャータめいらく)

 1990年代の新聞では

「車体の右横書きは読みにくいからやめるべき」

という読者の主張が数多く掲載されている。この時期にはワープロが普及し、横書き文書が一般的になったこともある。また、表記にローマ字が併用されることも増えた。なかには、ローマ字表記も右横書きで表示する車体もあった。こうして、車体の右横書きは静かに数を減らしていった。

 ただ、右横書きの車体を残してきた企業もある。コーヒー用ミルクを手がけるスジャータめいらく(愛知県名古屋市)だ。同社の配送トラックの右横書きは

「ターャジス」

と読め、かつ全国に営業所があることから、この表示を見かけることも多かった。インターネット上でもたびたび話題になっている。

 しかし、同社でも2016年から導入した車体では右横書きをやめて「スジャータ」に改めた。車両の更新とともに「ターャジス」は数を減らしており、2030年までには消滅するとされている。いずれは「昔、トラックやバスには右横書きがあった」という時代が来るに違いない。

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