「ストライキ = 過去の産物」は大間違い? イギリスでは「鉄道マン」が怒る!怒る!怒る! しかも国民は支持、いったいなぜなのか

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日本では“過去のもの”と思われている「ストライキ」が、イギリスでは鉄道や学校、放送局などさまざまな業種、職種で行われている。しかも国民は支持しているという。なぜなのか。

インフレに賃上げ追いつかず

ロンドンバス(画像:写真AC)
ロンドンバス(画像:写真AC)

 なぜイギリスの労働者は、ストライキを起こさざるを得ないのか。

 イギリスでは過去40年間で最高レベルである10%超のインフレ率が続いている(日本は4%程度)。それに対し賃金上昇率が追い付かないので、労働者の生活が非常に苦しくなっている。

 特に公共部門のストライキが激しいのだが、それは公共部門の賃金上昇率が民間に比べて著しく低いからである。

 イギリスは金融危機(リーマンショック)後の12年間、19世紀初頭以来、最も長い実質賃金の停滞期を経験しており、公共部門を中心に実質賃金の持続的な低下が見られた(2023年3月15日付『DW』)。

 イギリスのシンクタンク、財政研究所によれば、インフレを考慮に入れると、イングランドの労働者の給与は、2010(平成22) 年から 2022 年の間に平均11%低下した計算になる。

 特に、イングランド地方の公立学校の教師の給与は、 23%も低下した計算になる。2022 年に5%賃上げしたがそれでは足りず、政府の提案する2023~24年の3%の賃上げではまったく不十分だと労働組合は主張している(2023年3月18日付『BBC』)。

 それに対し政府は、「大幅な賃金アップは無理であるし、インフレをあおる事態になるだけ」だとしている。

 公務員の中には非常に低賃金で、低所得者向けの給付金を受ける対象となった人さえいる。

 イングランドの公的医療サービスの若手医師たちは、2009年以降、事実上26%の給与カットを受けており、「コーヒーショップの労働者よりも給料が低い」と、3日間の勤務停止、つまりストライキを行った。

 ストライキに加わる公務員は「人々は何かを変えなければならないと本当に感じ始めていると思うし、私たちは組織化する必要がある」と言う(2023年3月15日付『FRANCE 24』)。そのような思いに突き動かされている人が多数いるのだろう。

 労働者は、賃金だけでなく、雇用条件や雇用保障、年金にも懸念があり、どこかでストライキが大規模に起これば、自分たちもと連鎖するものであるし、ストライキは加速度的に広がっていく。

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