富山空港「公設民営」導入へ 県のコロナ禍決断は無謀か、それとも先見か? 地方空港の見えぬ行方とは

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富山県は、富山空港の運営に公設民営の混合型コンセッション方式導入を決めた。北陸新幹線延伸とコロナ禍で利用が落ち込むなか、民間活力が打開策となるのだろうか。

結論先送りの地方空港も

新潟空港(画像:写真AC)
新潟空港(画像:写真AC)

 地方空港は民営化が実現しても新路線開設やターミナル内での商業収入に限界があり、行政側の持ち出しが続いている。富山県が空港運営に実績を持つ民間事業者からヒアリングしたところ、

「基本設備への投資は県が受け持つことが前提」

との声が寄せられたという。

 コロナ禍の先行きはまだ見通せない。コロナ禍の間に日本や米国など西側諸国と中国の対立が深刻さを増し、これまで新国際線就航の中心になってきた中国路線開設にも暗雲が漂う。地方空港を抱えるほかの地方自治体からは、このタイミングで民営化に動く富山県の方針に驚きの声が上がっている。

 国管理の新潟空港がある新潟県は民営化に向けた議論を経済界と進めてきたが、新潟空港は空港施設や駐車場などで年間約20億円の赤字を出している。財務状況の改善には2019年度で約114万人だった年間利用客を143万人に増やす必要がある。

 このため、年間利用客143万人を達成した段階で再検討に入るとした新潟空港将来ビジョンを3月末までに策定する方針。新潟県空港課は

「利用客が増え、空港ビル運営会社の財務改善が実現するまで結論を先送りせざるを得ない」

としている。

 岡山空港を管理する岡山県は2021年にまとめた基本構想で民営化の検討を打ち出した。コロナ禍が落ち着いた段階で再検討するとし、早ければ2023年度から検討に入る方向だったが、2023年度一般会計当初予算案への関連費用計上を見送った。岡山県航空企画推進課は

「現時点では将来の需要予測を立てにくく、動きだすことが難しい」

と述べた。

 人口減少が加速するなか、コロナ禍や国際情勢の変化で地方空港を取り巻く環境は大きく変わろうとしている。富山県の決断は無謀な見切り発車なのか、それとも時宜(じぎ。時がちょうどよいこと)を得たチャレンジなのか。

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