富山空港「公設民営」導入へ 県のコロナ禍決断は無謀か、それとも先見か? 地方空港の見えぬ行方とは

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富山県は、富山空港の運営に公設民営の混合型コンセッション方式導入を決めた。北陸新幹線延伸とコロナ禍で利用が落ち込むなか、民間活力が打開策となるのだろうか。

関空など全国19空港が民営化

富山空港の位置(画像:(C)Google)
富山空港の位置(画像:(C)Google)

 コンセッション方式は公共施設の所有権を公的機関が保持したまま、運営権だけを民間に与える事業形態で、

・利用料金を徴収し、運営権取得にかかった費用を回収する「独立採算型」
・発注者が施設運営に対して対価を払うサービス「購入型」
・利用料金と発注者からの対価の両方で運営する「混合型」

の3タイプがある。

 富山県が目指すのは、独立採算で運営しづらい地方空港に適したとされる混合型だ。この方式は静岡県の静岡空港や和歌山県の南紀白浜空港、兵庫県の但馬空港、鳥取県の鳥取空港で導入されている。

 国土交通省空港経営改革推進室によると、全国の空港でコンセッション方式を導入しているのは、2014年の大阪府と兵庫県の関西、伊丹両空港を皮切りに、北海道の新千歳空港、宮城県の仙台空港、兵庫県の神戸空港、福岡県の福岡空港など

「19空港」

に及ぶ。

 さらに、新潟県の新潟空港、石川県の小松空港、岡山県の岡山空港などで検討が進められてきた。コロナ禍で就航路線の減便や運休が続くまで日本の空港は民営化に大きくかじを取っていたわけだ。

 一定の成果を上げた空港も少なくない。関西空港は中国などアジアの格安航空便を相次いで誘致し、関西の訪日外国人観光客増に大きく貢献した。仙台空港は国際線の倍増を実現している。

 静岡空港は搭乗までの動線上に飲食店を配置してフードコート化し、売り上げを伸ばしたほか、南紀白浜空港は空港内にビジネス拠点を開設してワーケーション(休暇中の旅行先でテレワークを行うこと)の拠点とする方針を打ち出し、全国の注目を集めている。しかし、コロナ禍で状況が一変し、どの空港も危機に直面している。

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