CO2を水素で「メタン化」 船のゼロエミッション燃料に 商船三井など9社が技術論文
産業活動で排出したCO2と、水素を反応させて作ったメタンが、船舶のゼロエミッション燃料になり得るとする研究結果を、製鉄・造船・商社など9社が発表した。
船舶にメタネーション技術を活用できるか?

造船や商船、製鉄など9社が業種を越えて、船舶燃料のゼロエミッション化にこぎ出す。
2021年7月19日(月)、カーボンリサイクルメタンが船舶のゼロエミッション燃料になり得ることを確認したと、商船三井など9社が発表した。
参画しているのは、幹事の商船三井をはじめ、エックス都市研究所、JFEスチール、新来島サノヤス造船、日揮グローバル、日本シップヤード、日本製鉄、日立造船と日本海事協会だ。この9社は、国内のガス・電力・製鉄・造船・商社などが参加するCCR(Carbon Capture & Reuse)研究会のワーキンググループ(WG)を構成している。
CCR研究会は、化石燃料の使用量削減につながるカーボンニュートラルの取り組みを提案するとともに、新たなエネルギー供給システムの構築に寄与することを目指し活動している。
今回発表を行ったWGは、二酸化炭素(CO2)を水素と反応させてメタンに変えるメタネーション技術を船舶燃料に活用できるか調べるべく2020年7月に設置。第1段階の調査結果をまとめた今回の論文は、日本マリンエンジニアリング学会誌に掲載された。