MSJ開発中止の衝撃 代替の飛行機どうなる? 小型ジェット旅客機世界市場の行方とは

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三菱重工業が国産ジェット旅客機「三菱スペースジェット」の事業撤退を発表した。気になるのは、すでに受注済み約270機の納入先として決まっていた航空会社の対応だ。

MSJがすでになくなっていたJAL

ジェイエア(手前)とFDAのエンブラエル機(画像:シカマアキ)
ジェイエア(手前)とFDAのエンブラエル機(画像:シカマアキ)

 世界の航空業界における主なリージョナルジェットは現在、次のとおりだ。

●エンブラエル(ブラジル)
・E170、E175、E190など
●ボンバルディア(カナダ)
・CRJ700など
・DHC8-Q400 ※プロペラ機
●エアバス(フランス)
・A220(旧ボンバルディア Cシリーズ)
●ATR(フランス)
・ATR42-600、72-600など ※プロペラ機

 日本国内では、JAL系のジェイエアがエンブラエルのE170とE190、地域航空会社のフジドリームエアラインズ(FDA)がE170とE175を所有し、全国各地の路線で運航中。地域航空会社のアイベックスエアラインズ(IBEX)は、CRJ700NGを10機所有して運航中だ。ANA系のANAウイングスはDHC8-Q400に加え、ボーイング社の737-800で運航している。

 JALの場合、現在のエンブラエルはまだ年式も比較的新しい。しかも、2022年5月に発表した中期経営計画での「機材戦略」のなかにはMSJはなく、E190/E170が入っていた。当初はMSJ導入までのつなぎという目的だったが、この発表時点でそのまま運用し続けることの裏付けとなった。

 一方、ANAにとって、すでに退役済みの737-500の後継機がなくなったダメージは決して小さくない。ANAでは、MSJに関して2025年からの導入を目指していた。

 2023年2月15日、ANAホールディングスが2023年~25年度の中期経営戦略を発表した際、同社の芝田浩二社長は、現在ある機材で2025年までカバーし、代わりとなる航空機の選定時期も来ていると、MSJの開発中止に関して言及したことも話題となった。

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