中国軍迫る! 「台湾退避」タイミング探る日本企業、“脱中国”も加速か
台湾に進出している日本企業や、台湾と取引がある日本企業の間で、駐在員や帯同家族の安全確保に腐心する様子が見受けられる。現状と展望を解説する。
「脱中国」さらに?

最後に、日中関係の悪化である。台湾有事となり、米軍が関与することになれば、日本は米国との軍事同盟上、米軍を支援する立場に回る。そうなれば、日中関係が冷え込むことは避けられず、それによって日中間で経済摩擦が拡大する可能性が考えられる。
今日の国家間紛争は、経済や貿易の世界を中心に繰り広げられることから、台湾有事がきっかけとなり、中国側から輸出入規制や高関税といった制裁措置が取られることが想定される。企業関係者の中ではそういったリスクを想定し、「脱中国」ができる範囲内で、日本への回帰、もしくは第三国へシフトさせようとする動きが増えているように感じる。企業としては、「台湾有事と日中関係は別物」と捉えるべきではなく、台湾を巡る情勢の変化がいかに日中関係に影響が出てくるかを注視していく必要がある。
企業によって台湾への依存度は異なり、企業によって悩みも異なる。駐在員の退避を巡るタイミングも企業によって異なるだろう。しかし、企業関係者と議論を続ける中、台湾情勢への懸念の声が強まっているのは間違いない。しかも、ただ情勢の変化を見守るだけでなく、まだまだ数としては多いと言えないものの、行動に移し始める企業が増えているのは肌で感じる。2023年、この動きはいっそう拍車が掛かるかもしれない。