スカイマークは「地域密着」PRすべきだ 破綻&再建、満足度1位の力で地元の不安取り払え

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スカイマークは、かつて一度経営破綻を起こし、再建されている。スカイマークが経営破綻した背景と再建後の現状について解説する。

経営再建後、満足度1位も

本革張りのシート(画像:堀内重人)
本革張りのシート(画像:堀内重人)

 A380を導入しようとするなど、身の丈を超えた経営を行ったため、一度は経営破綻したスカイマークだったが、2016年3月28日付で、東京地方裁判所からの監督命令の取り消しが決定し、民事再生手続きの終結が発表された。

 民事再生手続き終結を契機に、スカイマークは定時運航率と顧客満足度の向上に注力している。これは2005年ごろ、運航トラブルが多発したことに対する反省もある。その結果はすぐに表れ、2018年には定時運航率1位を獲得し、それ以降も5年連続で1位を継続している。また2020年1月には、英国のOAG社が行った調査で、2019年における世界の航空会社の中で、定時運航率のランキングで世界3位という名誉を獲得している。さらに2020年11月には、日本生産性本部サービス産業生産性協議会が行った調査で、日本版顧客満足度指数でJALやANAを抜いて、国内の航空会社の中で第1位を獲得した。

 一方、国内線の輸送人員は、2020年度はJALやANAに次いで国内第3位であった。神戸空港と羽田空港をハブ空港として運航はしているが、スカイマークは地域密着型の経営を掲げておらず、搭乗率が悪いとすぐに撤退するという経営戦略であるから、地元からすれば「いつまで路線が継続されるのか」という不安が付きまとう。

 定時運航率も高く、機内サービスも悪くないことから、今後は「スカイマーク就航を契機に、地域と共に発展しよう」という、経営スタイルへ脱皮することが、課題であると筆者(堀内重人、運輸評論家)は感じている。

安全は大前提

 今後への期待を込めて課題を挙げ、本稿を締めくくろうと思っていたところに、悪いニュースが入ってきた。2023年2月7日、国土交通省はスカイマークに対し、業務改善勧告を出すと同時に、安全統括管理者の職務についても、改善措置を求める警告書を出したという。

 国交省の見解によると、整備士は2022年12月24日に飲酒し、翌25日の朝の出社前検査でアルコールが検出され、業務開始前の法定アルコール検査を実施していないのに合格と偽り、酒気帯びの状態で航空機の部品の取り外しなどを実施したという。またタイヤ圧力の計測など、一部の項目では十分な確認をせず、整備記録を作成させるなど、立ち会った同僚らに検査記録を捏造(ねつぞう)させるという不祥事だった旨を公表している。出発時間が迫っており、ダイヤに遅延が生じることを回避するための処置であったという。

 高い定時運航率を維持することは重要であるが、それは安全が担保されていることが大前提である。今後、このような不祥事が生じないように、会社の管理体制の見直しが必要だ。

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