トラブル絶えない「宅配便」 荷物が壊れたのに弁償してくれないワケ

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宅配便の荷物が多い時期は、トラブルも多い。届いた荷物が壊れていた場合、宅配便会社はどこまで対応してくれるのだろうか。

荷物の増量に比例するトラブル

宅配便トラックのイメージ(画像:写真AC)
宅配便トラックのイメージ(画像:写真AC)

 宅配便ドライバーが忙しいのは常の事だが、特に12月は一年で一番憂鬱(ゆううつ)な時期だ。色とりどりの百貨店の包装紙を見ると「始まったか…」と腹をくくるしかなくなる。それほどまでに12月の宅配便の現場は、鬼気迫るものになる。

 年末年始は、お歳暮から始まり、クリスマス、正月のおせち料理とイベントがめじろ押し。他の月とは比べものにならないほどの物量である。ドライバーたちは、この月の給料明細を見ることだけを楽しみに、この時期を乗り越える。

 宅配便大手2社の2021年12月の取扱個数実績は、最大手ヤマト運輸の宅配便取扱個数が前年同月比で3・3%増、佐川急便は同2・2%増だった。年末の各地、人手の多さもすごい。2022年の年末から2023年の年明けは、コロナ禍による規制も緩和された。

 この時期は荷物の増量に比例して、問い合わせやクレームも増え、対応に苦慮する。クレームもいろいろあるが、一番多いのが、荷物のトラブルだ。荷物が届かない、壊れている、隣の人の荷物が届けられた。人為的なものもあれば、自然災害によるものもある。

 12月の忙しさに加え、ネット通販やオークションが普及した昨今、トラブルの件数は増え続けている。宅配便会社も荷物事故に対していろいろな対策を取っているが、人が関わる以上、ミスは決してゼロにはならない。

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