広島「福塩線」は利用者8割減! 収支はジリ貧、ローカル線に漂う無力感 歴代自民の“地方重視”とは何だったのか
JR各社のローカル線収支が出そろった。いずれも人口減少とコロナ禍のWパンチで大幅に悪化している。路線維持の願いはもはや風前のともしびになってしまったのだろうか。
地方の人口はさらに減少へ

地方の人口減少は2014年、民間有識者で組織する日本創成会議が全国約1800の市区町村のうち、49.8%に当たる896地方自治体が消滅する可能性が高いと予測した。どうやらその予測は的中しているようだ。
国立社会保障・人口問題研究所が2018年にまとめた2045年までの将来推計人口によると、東北地方は2015年の約898万人が2045年に約620万人に減り、秋田県ではふたりにひとりが65歳以上の高齢者となる。県全体が限界集落化するわけだ。人口が増えるのは宮城県富谷市だけで、青森県今別町は7割以上の減少が予想されている。
四国地方も2045年の総人口が約282万人と予測された。2015年に比べて約102万人減ることになる。このうち、高知県は50万人を割り、島根県に抜かれて全国で下から2番目となる見通し。人口が増えるのは徳島県北島町だけ。高知県大豊町が約7割、愛媛県久万高原町が6割強の減少になる見込みだ。
国土交通省は三大都市圏以外で生活関連サービスの立地に必要な人口規模をまとめている。それによると、食料小売店や郵便局、宿泊施設は500人、飲食店は600人、銀行は6500人、大型ショッピングセンターは8万7500人以上必要になるという。既にこの条件を満たせなくなった地域は少なくない。
国交省四国運輸局はこうした人口予測を基に2040年度のJR四国利用者数を推計している。コロナ禍前に実施されたため、訪日外国人観光客の増加を見込んでいるが、コロナ禍の影響は考慮されていない。
それによると、2015年度に全線で5991万人いた利用者数が、2040年度に17%減の4974万人に落ち込む。特に徳島県の鳴門線、愛媛、高知両県の予土線は30%を超す大幅減が予想されている。