日本郵船グループのメタノール専用船 世界初の「Barge to Ship方式」で燃料供給に成功

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日本郵船グループ保有のメタノール専用タンカー「タカロア・サン」が、世界初となるBarge to Ship方式でメタノール燃料の供給に成功した。

オランダのロッテルダム港でメタノール燃料を供給

メタノール燃料供給中の「タカロア・サン」(画像:日本郵船)。
メタノール燃料供給中の「タカロア・サン」(画像:日本郵船)。

 2010年5月10日(月)、オランダのロッテルダム港で、日本郵船の100%子会社であるエヌワイケイ・バルクシップ・アジア社(NYK Bulkship (Asia) Pte. Ltd.)保有のメタノール専用タンカー「タカロア・サン(Takaroa Sun)」が、世界初となるBarge to Ship方式でメタノール燃料の供給に成功した。

 取り組みは、傭船者のウォーターフロント・シッピング社(Waterfront Shipping Company Limited、カナダ・バンクーバー)が主導し、ロッテルダム港、ターミナル会社のヴォパック社(Royal Vopak N.V.、ロッテルダム)、バージ会社のタンクマッチ社(TankMatch B.V.、オランダ・ウェルケンダム)が協力した。

 Barge to Ship方式は、岸壁や桟橋に係留している船や、錨泊中の船に燃料供給バージ(はしけ)が接舷(横付け)して船舶燃料を供給する方式だ。

 メタノール燃料は、従来の重油に比べて二酸化炭素(CO2)排出量は最大15%程度、硫黄酸化物(SOx)排出量は約99%削減が可能。粒子状物質(PM)や窒素酸化物(NOx)の排出量も大幅に減らすことができ、環境負荷の低い船舶の次世代燃料の一つとして期待されている。

「タカロア・サン」はメタノールを燃料とするメタノール専用船として2019年9月、現代尾浦造船(韓国)で竣工。世界最大のメタノール生産会社Methanex Corporation(カナダ)の100%出資会社であるウォーターフロント・シッピング社との長期用船契約に基づき、日本郵船グループの船舶管理のもとウォーターフロント・シッピング社に貸し出されている。

 今回、日本郵船グループは「タカロア・サン」の保有・船舶管理を担っている立場から、Barge to Ship方式によるメタノール燃料供給に関してのリスクアセスメントや技術的サポートを実施した。今後も環境負荷の低い次世代燃料の導入に協力し、環境に優しい輸送モードを追求していくとしている。