日本郵船「LNG燃料自動車専用船」さらに4隻導入へ 中国の招商局南京金陵船舶と契約
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日本郵船と中国の招商局南京金陵船舶が、LNG(液化天然ガス)を主燃料とする自動車専用船4隻の建造契約を締結した。CO2は最大4割超の排出削減を見込んでいる。
主に欧州航路や中近東航路への投入を想定
日本郵船は2021年2月12日(金)、LNG(液化天然ガス)を主燃料とする自動車専用船4隻の建造契約を、中国の招商局南京金陵船舶と締結したと発表した。
今回の自動車専用船は、主機関にWinGD社製「X-DF2.0 iCER」を世界で初めて採用。排気ガス中のメタン分を半減させ、燃料消費量の改善とともにさらなるGHG(温室効果ガス)削減に寄与するという。
また、バッテリーハイブリッドシステムを搭載することで主機関・発電機関の負荷変動をバッテリーで軽減し、燃費改善を図る。LNG燃料化とこれらの新技術の搭載、船型改良により、従来の重油焚き船に比べ硫黄酸化物(SOx)約99%、窒素酸化物(NOx)約96%、二酸化炭素(CO2)最大約40%超の排出削減(輸送単位当たり)を見込んでいる。
日本郵船は、2050年までに輸送単位当たりのCO2排出量を半減させる環境経営目標を掲げており、今後約10年間に建造する約40隻の新造自動車専用船をすべてLNG燃料船とする計画を立てている。今回の発注はその一環だ。さらに同社は2030年代半ば頃から、水素やアンモニアなど、より環境負荷の低い舶用燃料を用いたゼロエミッション船への切り替えを目指すという。
今回、契約締結した4隻は、2022年から2023年に竣工する予定で、主に欧州航路や中近東航路への投入を想定している。
なお、同社では2020年10月、新来島どっくに発注していた本邦初のLNG燃料自動車専用船「SAKURA LEADER」が竣工。続く2隻目も新来島どっくに建造を発注しており、2022年に竣工する予定だ。