激化するLCC戦争 もはや安いだけじゃ話にならぬ、差別化のカギは「ほどよい客」か
LCCの数は日本でもこの10年あまりで増えた。利用客にとって、航空券が安いだけではなく、大手航空会社と「使い分け」できるメリットも大きい。
アメリカのLCCは「サービス」で差別化

もともと、LCC間での顧客獲得競争が激しいのは欧米である。国土が広いアメリカの場合、LCCの数は多い。「ジェットブルー」はLCCながら座席モニターがあり、機内で軽食とドリンクを無料提供。「サウスウエスト航空」はシートピッチ広めだが、機内食と機内販売をせず座席指定もしないことでコスト削減したうえでの低運賃で人気が高い。
路線バス並みに、路線・便数とも多いアメリカの航空需要は非常に高い。そのため、運賃も時期によってとても安くなる。多くの航空会社が参入することで競争が激化し、そのたびに吸収合併や会社消滅も少なくないものの、サービスの差別化を図って、顧客獲得に力を注いでいる。
ヨーロッパでは鉄道や高速バスなど陸上交通も充実しているため、アメリカと事情が異なる。それでもライアンエアーのように、とにかく安く売る一方で、提供するどのサービスもことごとく有料として利益を上げ、事業拡大するLCCもある。
飛行機の運賃は安いに越したことはない、しかし、フルサービスとまではいかずとも、ある程度のサービスがあればうれしいと考える
「中間的な利用客」
も少なからずいる。ただ安いだけが売りではない、プレミアムなLCCが今後さらに出てくるかもしれない。