「物価高に便乗するな」 ロイヤルリムジン代表が「都内タクシー運賃値上げ」に反対するワケ
「利用者の理解を得られない」
ロイヤルリムジン(東京都江東区)と同社グループ会社のジャパンプレミアム東京(中央区)は11月11日、現行の運賃を継続すると発表した。
今回の発表は、14日から、東京23区と武蔵野市、三鷹市で行われたタクシー運賃の値上げに反対の意思を表明したもの。
同エリアでは、2021年12月から運賃改定の要請が行われていた。今回の改定は、2007(平成19)年の実施から約15年ぶりで、改定率は14.24%となった。
グループの金子健作代表は、今回の発表に際し、
「コロナによって傷んだ経済が回復していないなかで、今回のインフレ率を大幅に超える14%のタクシー運賃値上げは、お客さまのご理解を得られるものとは到底思えません。今回の運賃改定にあたり、燃料高騰に対する対応としてという理由を主にしていますが、近年JAPAN TAXIという画期的で低燃費なハイブリッド車両が導入され、むしろ燃料費は下がっている状況です。さらにこの車両の導入にあたっては、東京都および国から多額の補助金を頂戴しており、今すぐ運賃に転嫁する理由は全くありません。むしろ直近の東京においては、繁忙時にタクシーが全く足りない大幅な供給不足を生じている状態で、今回最初に値上げ申請した業界大手の会社では、1台あたり1日6万を越えるようなかつて無い高営収の状態になっております。さらに近年拡大する配車アプリ「GO」では、高額な配車手数料をお客さまから取る方針も発表しています。私共は、この物価高に便乗した14%にも及ぶ値上げや、配車アプリ事業者による配車手数料導入に断固として異議を唱え、現行の初乗り運賃420円を維持し、アルファードを中心としたハイグレード車両を使用した、お客さまにとってもリーズナブルで親しみやすいタクシーサービスを提供して参ります」
とのコメントを寄せている。
ロイヤルリムジンは2020年、コロナ禍で乗務員600人を大量解雇したことで注目を集めた。