中国製EVが次々と欧州上陸、驚きの8社18車種! 爆買いならぬ「爆売り」時代到来か
競争がスタートしたワケ

ガソリン車・ディーゼル車の新車の販売禁止が法律化される前の2020年から、ヨーロッパにおける電気自動車の登録台数が急激に伸びている。また、2019~2021年における製造国の上位3位は以下のとおり。
・2019年 1位:フランス、2位:ドイツ、3位:アメリカ
・2020年 1位:ドイツ、2位:中国、3位:フランス
・2021年 1位:ドイツ、2位:中国、3位:韓国
2020年の伸びに呼応するように、中国が電気自動車製造国として台頭し存在感を示している。今後も伸び続ける約2.5億台ともいわれている巨大なヨーロッパ市場において、中国勢はどこまで食い込めるのだろうか。
ヨーロッパで脅威となった中国メーカー

ヨーロッパ市場において中国製の電気自動車が急激に増加しているものの、中国の自動車メーカーの電気自動車が占める割合は、現時点ではあまり多くはない。それでも、相次ぐ中国の自動車メーカーの参入は脅威と目されているのだ。
脅威と見られる理由のひとつに、販売価格がある。中国の自動車メーカーの電気自動車は、他ブランドの同一クラスと比較して
「約1割」
安いといわれている。加えて、電気自動車になり、他のメーカーとの品質格差がほとんどなくなっていると評価されている点も挙げられている。
欧米をはじめとした多くの自動車メーカーは、中国に大規模な工場を持っている。自動車製造のグローバリゼーション化が、中国の自動車メーカーの部品製造などの裾野を含めた製造技術の向上につながり、製造国による品質差が出にくくなっている。
一例として、フォルクスワーゲン(VW)とMGのスポーツタイプ多目的車(SUV)を比較してみる。
●VW ID.4 Pro Performance(77kWh)
・航続距離:535km
・最高速度:160km/h
・ADACテスト:gut1.9
・標準価格:4万6335ユーロ
●MG ZS EV(Long Range)
・航続距離:440km
・最高速度:175km/h
・ADACテスト:gut2.5
・標準価格:3万7990ユーロ
MGのZS EVは、VW ID.4と比較して、航続距離が約100km短いものの、8365ユーロ(約110万円)の価格差がある。また、数字が小さいほど良いとされるADAC(ドイツ自動車連盟)のテストでは、VWの方が若干優れているものの、MGもgut(良)で収まっている。
とはいえ、中国の自動車メーカーのヨーロッパ進出には弱点もある。それは、
・販売網
・整備点検網
だ。
欧米だけでなく、日本や韓国の自動車メーカーは、ガソリン車の販売で培ってきた販売やサービスのインフラが整っている、ほぼ新規参入に近い中国の自動車メーカーが、販売やサービス網の脆弱(ぜいじゃく)性をどのようにカバーするのか注目されている。
Aiwaysは、ドイツを拠点とした家電量販チェーンEuronicsと提携し、販売網を構築している。WeyとOraは、スイスの自動車ディーラーであるEmil Freyを通じてヨーロッパで販売する計画だ。なお、Emil FreyグループのM Motors Automobiles Franceは、三菱自動車の輸入・販売総代理店だ。