初の死亡事故でSNS紛糾も 電動キックボードを「悪者扱い」してはいけないワケ

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心配されていたことがついに起きてしまった。電動キックボードの死亡事故である。今後同じ被害を出さないために、まずやるべきことは何か。

「特例電動キックボード」とは何か

23区実証実験エリア(画像:警視庁)
23区実証実験エリア(画像:警視庁)

 各メディアが、それについてどう報じているかも見てみよう。

「男性が乗っていた電動キックボードは、国の実証実験の一環で、認可を受けた事業者から貸し出されたものだった。キックボードは本来、道路交通法上の「原付き」という扱いになりヘルメットの着用が義務づけられるが、実証実験の場合はトラクターなどと同様の「小型特殊自動車」に分類され、特例でヘルメットの着用が任意となる」(『朝日新聞』2022年9月27日付夕刊)

「乗っていたのは国の実証実験で貸し出しを行っている民間事業者の車体で、ヘルメットの着用義務はなかった」(『読売新聞』2022年9月27日付朝刊)

「都内の一部市区では電動キックボードの実証実験が実施されており、男性が利用していたものも対象となっていた。実証実験ではヘルメットの着用は任意となっており、男性は着用していなかったという」(『産経新聞』2022年9月27日付朝刊)

『朝日新聞』の説明がもっとも詳しいが、もう少し解説を記そう。

 この電動キックボードは実証実験のために特例措置の対象になっており、警視庁のサイトでは

「特例電動キックボード」

と定義しており、

・車体の大きさ
・最高時速15km以下

といった基準に該当するものを、道路運送車両法の「小型特殊自動車(トラクターなどと同じカテゴリー)」と位置づけている。

 電動キックボードに関する法律が明確になるのを前に(改正道路交通法の施行は2024年4月ごろ)、利用や交通ルールを整備するためだ。だから「実証実験」なのである。

 そんな実験の最中に起きた事故に対する世間の声は、今後の課題を浮き彫りにしている。とりわけSNSでは、

「(事故を起こしたキックボードは)時速30キロ出る」
「免許もいらない」

といった間違った情報が出回ったり、

「こんなの公道走行オッケーにするほうがどうかしてる」
「自主的にヘルメット被らないと死ぬレベルの危険性がある」

といった厳しい声が寄せられてたりしている。ただ、今回の事故を起こした電動キックボードの最高時速は15km、免許も必要だ。SNSの間違いは改めておこう。

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