リニア「2027年開業」はもはや絶望的 静岡県が強硬に反対しているワケとは

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リニア新幹線の工事を巡り、静岡県の川勝平太知事が9月22日の定例会見で「早期開業が出来ない責任は神奈川県にある」と主張した。その背景にはいったい何があるのか。

JR東海との攻防

リニア新幹線を考える相模原連絡会のウェブサイト(画像:リニア新幹線を考える相模原連絡会)
リニア新幹線を考える相模原連絡会のウェブサイト(画像:リニア新幹線を考える相模原連絡会)

 川勝知事は現在、条件付きで品川~名古屋間の2027年開業に賛同している。その条件とは、

・大井川の水資源対策や環境保護対策、トンネル残土処理の問題
・山梨工区と長野工区の一部が県境を越えて静岡県側に設定されている問題

の解決である。

 この解決が見られなければ、静岡工区(約8.9km)の着工を許可しない。一方で、相模原~甲府間の先行部分開業を提案しているが、これはJR東海側が

「新幹線のバイパスをつくることに意義がある」

として拒否の姿勢を示している。

 つまり、静岡工区の着工をめぐる問題に加えて、神奈川県による用地買収の停滞も発覚したのだ。そのため、2027年のリニア新幹線開業は困難との見方が強まっている。

 リニア新幹線の建設をめぐってはこれまで、静岡県が着工に応じないために開業の遅れが懸念されてきた。ところが、それ以外にも原因があることが衆目にさらされたのだ。加えて2020年、東京都調布市の外環道トンネル掘削工事で陥没事故が起きて以降、地下工事に対して懸念があるものの、路線沿線住民に十分な説明を実施していない指摘もある。

 そうしたなか、9月には山梨工区で静岡県境に向けた先進坑(本坑掘削前に掘る小さいトンネル)の工事も始まっている。これまで、ダムや空港建設などの大規模開発で、計画や完成予定を重視した結果、十分な説明や対策がおろそかになり、多大な費用と年月を費やした例は枚挙にいとまがない。にもかかわらず、リニア新幹線は同じ轍(てつ)を踏もうとしているように見えるのだが、いかがだろうか。

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