排ガス規制に消えた幻の「2ストローク」が復活! 価格は700~990万円、超高級なのに欲しくなるオーラ満々だ

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1980~1990年代に日本でも圧倒的なパフォーマンスを発揮した、2ストロークサイクルエンジン搭載のスポーツモーターサイクル。排気ガス規制の強化により行動から姿を消していたが、このたび新たなモデルが登場した。

現代に復活 スポーツタイプ2種

 2ストロークサイクルエンジン搭載のモーターサイクルが公道から消えた理由。それは、21世紀に入ってから排気ガス規制が大幅に強化されたことに起因している。構造上、潤滑用オイルを燃焼室内に供給しなければいけないことが大きなネックとなった。

 さらに、吸気によって排気ガスを押し出すといういわゆる掃気行程の存在が排気ガス対策を難しくしていたことも、公道での2ストロークサイクルの寿命をいっそう縮める理由となった。

 その後、市場からは常に2ストロークサイクルの復活を求める声が絶えることはなかった。試作車レベル、ショーモデルレベルでは何例かが紹介されたこともあった。しかし、本格的な量産市販化にまでこぎつけた個体は存在しなかった。

 ここで紹介するのは、このたびイタリアのとあるコンストラクターが開発した250ccの2ストロークサイクルV型2気筒エンジンを搭載するスポーツモーターサイクル2種である。

 エンジンを開発したのは「Vins Sri」社。かつてアプリリアが世界GPに投入していたロータックス製のエンジンをベースにディテールおよび補機類の設計を全て見直し、2ストロークサイクルでありながら最新のユーロ5排出ガス規制をクリアすることができる革新的なエンジンを完成させた。

 ちなみにVins社の主任設計者であるヴィンセンツィオ・マッティアは、2015年から2017年に掛けて今回完成させたエンジンのベースとも言えるエンジンの開発と試運転に成功しており、じっくり時間を掛けて熟成させた上での満を持しての市販化だということである。

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