ヨーロッパの空港が大ピンチ! 相次ぐ運航中止とストライキ、さらに人員不足で「カオス状態」に

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バカンス真っ盛りのヨーロッパだが、それに絡んで、ヨーロッパの航空業界にはさまざまなトラブルが起きている。いったい何か。

旅客ターミナルに長蛇の列

ドイツのデュッセルドルフ空港(画像:pixabay)
ドイツのデュッセルドルフ空港(画像:pixabay)

 ヨーロッパでは、バカンスのシーズンが始まっている。しかしながら、ヨーロッパ各地の空港では旅行者の開放的な気分とは裏腹に、長蛇の列に1日並んでも結局搭乗できないなどフラストレーションがたまる事態が発生している。原因は、空港ターミナルの職員不足、および航空会社による運行中止にあるという。現在のヨーロッパ航空業界のカオスな状況について報告する。

 ヨーロッパでは、人の移動が激しくなっている。特に2021年、2020年の新型コロナウイルス感染拡大による移動制限の反動により、旅行に対する需要が高まっている。

 そんななか、ハイシーズンだからという理由だけで片付けられない事態が空港ターミナルで発生している。それは、搭乗待ちの行列だ。旅行に向かう開放的な気分が空港でくじかれ、忍耐を要求される事態がヨーロッパの各地の空港で発生している。

 オーストリアウイーンのシュヴェヒャート空港では、7月の平日の朝4時にもかかわらず、いまだ閉まっている格安航空会社のカウンターの前に人だかりができ、かつ50m以上も列が伸びた。ただ、2時間後には行列は解消され、これでもまだ正常の範囲内に収まっていると空港関係者は述べている。

 6月下旬、ドイツのデュッセルドルフの空港ターミナルでは、搭乗検査に約3kmの行列ができ、客らはおよそ3時間半待たされた。同じくドイツのケルン・ボン空港においても、搭乗検査に1000m以上の列ができた。また、イギリスロンドンのヒースロー空港では、スーツケースの滞留により、30便が欠航した。この欠航により約5000人が足止めされた。

 実は、空港で行列ができる事態は、4月末に既に始まっていた。オランダのアムステルダム近郊にあるスキポール空港では、行列が空港の建物の外まで伸び、多くのチケットを持った乗客が何時間も待たされた揚げ句に乗り遅れた。航空会社のKLMは、空港の状況を踏まえチケットの販売を数日間停止したほどだ。

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