コロナ禍で「中古バイク」の価格が高騰! いったいなぜなのか
コロナ禍でライダーの意識に変化?
「ライダーの意識調査」(2021年度二輪車市場動向調査報告書)によれば、コロナ禍によってバイクの需要が増加した要因は、
「三密を避けるのに有効な移動手段」
という認識が見られる。また、軽二輪・小型二輪の購入者は、新しい生活様式への変化に伴いライフスタイルを見直した結果二輪車を選び、自粛の風潮の中でもひとりで楽しめる、そしてレジャーとしての色合いが強いソロツーリングのニーズが高まっている、という変化が見て取れたようだ。
コロナ禍という社会背景において、時勢に合っているバイクという趣味が改めて見直され、需要が高まりを見せたと考えることができる。
ひとりで楽しめる趣味が追い風に?
2019年より自宅で過ごすことが多くなり、自宅での趣味を模索する動き、いわゆる「おうち時間」を模索する動きが出てくる。芸能人・著名人や従来のインフルエンサーは、ひとりで情報発信可能なYouTubeなどを介して情報発信量を増やし、視聴者数も増加した。
Google社の調査によると、2020年9月のYouTube月間利用者数(18~64歳)は6500万人を超え、「新型コロナウイルスの流行以降にYouTubeの利用が増えた」と回答した人は74%に達し、YouTubeにアップロードされた動画の総時間数は前年同月比で80%増加している。
このことから、視聴者数だけでなく発信側の人数や投稿頻度も増加していると考えられ、バイクというジャンルにおいても、YouTubeなどで親和性の高い「ひとり旅」や「アウトドア」といったテーマの動画や、趣味性が高い根強い人気の旧車を扱うチャンネルなどの視聴時間が延びたと思われる。
こうした動画視聴の機会が増えたことで、ライダーはバイクに関して知識を深め、バイクの持つ楽しさや多様性に改めて触れることになる。そして、好奇心を刺激されたライダーは、結果としてバイクに乗り始め、バイク市場全体の需要増につながったという見方もできるのではないか。