ウクライナ情勢で判明 未来戦争の命運を握るのは「無人航空機」「衛星通信網」のタッグだ
無人航空機とスター・リンクを結合させた作戦

ウクライナ側で無人航空機として活躍しているトルコ製のTB2だが、
・無線による操縦
・人工知能(AI)による自立飛行
のモードがあると言われている。
ウクライナではこれに加えて、スター・リンクを使った衛星通信とリンクした運用が行われているとの観測が出ている。TB2で集めた情報をインターネットを通じて司令所へ瞬時に提供し、さらに司令所からの砲撃指示もスター・リンク経由のインターネットで行われる。これにより、多くの無人航空機の情報を統一的に運用でき、さらに攻撃の指示もAIを使った処理プログラムで効果的に行えるようになっている。
TB2を開発したトルコのバイカルは、TB2と衛星通信を使った運用ができればさらに効果を増すとして、後継モデルにはその能力を持たせる計画を発表しているが、もしかするとウクライナは一歩先を行き、それを実現しているのかもしれない。
最後に次を日本への示唆として、本稿を閉じることにする。
●衛星インターネットサービスの開始
日本でも独自のGPSとして「みちびき」の運用を開始している。そのため、米国製のGPSだけでなく日本独自の位置情報サービスを確立することは、悪意ある妨害や故障の際の多重防御のために必要だ。さらに日本独自や他国との共同による衛星インターネットを確立することも求められる。ウクライナのような戦時だけでなく、大規模災害時の情報伝達機能確保のためにも、重要なので早期に着手が望ましい。スペースXのスター・リンクは電波法の関係で日本では利用できないが、このあたりもなんとかしてほしい。
●無人航空機の開発の加速
ウクライナ戦争前は、無人航空機の能力について疑問を呈する向きもあったが、ロシア軍という世界2位の軍事大国相手にTB2は大きな成果をあげている。もはや無人航空機無しでは、わが国も防衛を語れないほどになっている。多種多様な開発を早期に立ち上げることが急がれる。もちろん衛星通信との組み合わせも追求することが望ましい。