自動車業界を直撃 「半導体不足」に特効薬なし まずはDX推進で「4つのゴール」目指せ

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新型コロナウイルス感染拡大を契機とした世界的な半導体不足は自動車業界に深刻な影響を与えた。サプライチェーンは混乱が続き、専門家が喚起を促しているが解決には至っていない。

DXによる長期的な解決を

貨物船への積込を待つ自動車(画像:写真AC)
貨物船への積込を待つ自動車(画像:写真AC)

 この半導体不足に対して、自動車業界の各企業はどのような対策をとっていけばよいのか。米調査企業のGartner社は、自動車メーカーは半導体メーカーとの交渉を続けながら、警戒を怠らないようにすべきと提案している。

 2022年後半には供給は改善するという見方もあるが、半導体を取り巻く環境は常に変化しているため、市場を絶えず理解することが不可欠だ。サプライヤーの設備投資や在庫指数、業界全体の収益成長予測を指標として把握することが、最初に取り得る対応策といえるだろう。

 しかしながら、本問題に対する短期的な解決策は存在せず、テクノロジーの力を用いてDXを推進し、ビジネスプロセス自体を変革するほかにない。

 半導体不足における複雑な課題解決には、以下の4点のように、基幹系システムやサプライチェーンのプラットホームをデジタル化し、アナリティクスやAIなどの最新技術を活用することが寄与するだろう。

●データによる洞察
 データを活用し、経済指標の意味を理解するのに役立つアナリティクスの技術に目を向けるべきだろう。アナリティクスソリューションは半導体不足における重要な助けになるものの、起こり得る結果を予測し、過去の出来事による影響も考慮できるよう、戦略的に適用されなければいけない。

●サプライチェーンの可視化
 サプライチェーンの可視化の重要性は明白であり、Tier1(1次請け)のサプライヤーだけでなく、供給ネットワーク全体のレイヤーまで見通せるようになるべきだ。しかしながら、小型貨物船などの二次的な手段を選択すると、信頼性の問題が追加され、問題は複雑化する可能性がある。サプライチェーンの可視化は、試行錯誤を伴う長期的な取り組みになる可能性が高いが、潜在的なボトルネックとリスクの実態を把握する唯一の方法となる。

●サプライチェーンの柔軟性
 潜在的な問題点を把握するだけでは、十分な解決とはならない。必要に応じてオーダーを再割り当てしたり、配送ルートを再マッピングしたりして、在庫を最適な場所に輸送し続けなければならない。

●コラボレーションによる革新
 製品の設計仕様を変更することで、在庫のギャップを解消できる場合がある。より多くの処理能力(およびより高いコスト) を持つチップを調達することで、優先度の低い自動車アカウントが、半導体メーカーからより注目されるアカウントに変わる可能性もある。

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