二極化される「EV市場」――なぜ市場は「小型」「高級」へと再編されつつあるのか?

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欧米EV販売は減速する一方、中国ではEV比率が47.9%に達し地域差が拡大している。高止まりする電池コストと収益分断の中で、中間価格帯EVの採算悪化と市場再編が進み、産業は次の成長局面を模索している。

EV成長鈍化と市場の構造変化

サクラ(画像:日産自動車)
サクラ(画像:日産自動車)

 欧米を中心とした電気自動車(EV)の販売成長の鈍化は、補助金のカットや充電インフラ不足といった、目に見えるトラブルだけが理由ではない。産業の形そのものが新しい段階に移り、初期の熱狂を支えた層から、より実利を求める層へと買い手が広がる中で、高止まりするバッテリーコストが中間価格帯の利益を削っている。

 象徴的なのは英国の動きだ。2024年の新車販売におけるEV比率は政府目標に届かず、需要はプラグインハイブリッド車(PHV)やHVへと分散した。国際エネルギー機関(IEA)が予測する「先進国での普及が5~7年遅れる」という見通しも、市場が使い勝手と価格のバランスを冷静に見極めようとしている過程と考えれば、得心がいく。

 日本でも、日産「サクラ」がけん引した軽EVの勢いに落ち着きが見える。需要が一通り行き渡り、市場が次の段階へ進むための準備期間に入ったのだろう。電動化という大きな流れ自体は変わらないが、その進む速さや姿を変えながら、より厚みのある市場へと裾野を広げている最中なのだ。

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