なぜ建設業界の約9割は「ガソリン車」のままなのか? それでもEV・HV導入が進み始めた根本理由とは

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建設業のガソリン車保有率は86.8%と5業種で最高水準にある一方、EV・HV転換の検討・実行は53.0%に達する。燃料費削減を軸に進む電動化は、現場運用と車両処分の“出口設計”を同時に突きつけている。

燃費削減が生む電動化への合理性

ガソリン車の保有状況やEV/HVへの転換意向、旧型車の処分計画に関するアンケート調査(画像:ラグザス)
ガソリン車の保有状況やEV/HVへの転換意向、旧型車の処分計画に関するアンケート調査(画像:ラグザス)

 EVやHVを選ぶ理由は、いまや実務に基づいた確かな裏付けをともなって多くの面で広がりを見せている。

 調査によると、切り替えを考える理由で最も多かったのは燃料費や持ち出しを抑えることで、全体の80.0%にのぼった。電動化が環境を守るという考え方だけでなく、会社の稼ぐ力を高める具体的な手段として広まっていることがわかる。脱炭素への取り組みが51.4%、補助金や税の優遇が42.9%という数字を見ても、制度による支え以上に、自ら費用を削ろうとする経営の意識が先に立っている。

 こうした理にかなった考えの広がりは、車を欠かせない持ち物と見なす見方を強めている。切り替えは買う時だけの決断では終わらない。電気などを通わせる仕組みを整え、車の寿命を考えに入れた使い方の計画をすべて作り直す取り組みでもある。建設業において車の買い替えは、商いの良し悪しを決める投資だ。力のもとを替えることをきっかけに、電気などの使い方を改めて、揺るぎない経営の体を作り上げようとする動きが勢いを増している。

 その一方で、使い終えたガソリン車をどう片付けるかという仕組みがはっきりしないことが、買い替えを妨げる大きな障害として現れている。前向きに考えている人たちのなかでも、古い車の引き渡し先をはっきりと決めているのは42.9%に留まり、40.0%はどうすればよいか悩み続けている。手に入れてから手放すまでの流れを滞りなく進めるために、これまでにない市場の働きが求められている。

 現場が求めているのは、納得できる価格と、手放す際の受け皿の広さだ。ふさわしい値打ちがわからないという人は57.1%に達し、まとめて引き取ってくれる相手を求める声も48.6%にのぼる。売る時期を決められない層や、売り先が見つからない不安、手続きの手間も、買い替えを足止めする要因となっている。建設業界は走る距離が長くなりやすく、種類も多岐にわたる。こうした特有の持ち方が、まとめて手放す際の手間を大きくしている。中古車を扱う市場が現場の事情に寄り添い、どれだけ歩み寄れるかが、現場を後押しする助けになるだろう。

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