「EV一辺倒」は変わるのか? テスラvsプリウスで見えた“クルマ選び”の新基準とは

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EVかHVか――。そんな単純な対立図式に変化の兆しが出ている。AAA調査では、氷点下でEVの航続距離が39%縮む一方、市街地では高効率を維持。寒冷地や高速道路ではHVが巻き返し、車選びは「性能競争」から生活環境との相性を問う段階へ入り始めた。

走行環境で逆転するHVの合理性

AAAによるエネルギー効率調査の様子(画像:AAA)
AAAによるエネルギー効率調査の様子(画像:AAA)

 凍えるような寒さのなかでも、HVの走りは揺るがない。EVに比べると効率の落ち込みが少なく、その安定感は際立っている。マイナス6.6度の環境で効率が35.6%下がったEVに対し、HVの減少幅は22.8%にとどまった。

 この差は、走行時にエンジンから出る熱を暖房に使い回せる仕組みに由来する。電気をそのまま熱に変えなければならないEVに対し、副産物である熱を循環させるHVは、寒冷地でこそその合理性が光る。

 なかでもトヨタ・プリウスの粘りは目を見張るものがある。低温下での高速走行でも、効率の低下はわずか3.8%だった。エンジンを冬場の弱点を補うエネルギー源として活用する強みが、冬の道での優位性を支えている。

 車の実力は、走る場所によっても鮮やかに姿を変える。市街地と高速道路での走行テストの結果は一長一短だった。街なかでの主役は間違いなくEVだ。回生ブレーキが存分にいき、モーター駆動の良さが最大限に引き出される。

 ところが、高速道路ではHVが本領を発揮する。スピードが乗る環境では回収効率が落ち、代わりに空気抵抗や暖房の負荷がのしかかる。そんななかでもホンダ・CR-Vは、特定の条件下で寒い時期の効率が普段を0.2%上回るほどの安定感を見せた。

 車の価値はカタログ上の性能だけで決まるものではない。どこをどう走るかという地理的な使い分けが価値につながる。車選びは今や、移動のあり方に合わせて最適な道具を見つけ出す、暮らしに根ざした行為へと変わりつつある。

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