日本人より辞めない? 物流業界が明かす「外国人ドライバー」採用の裏側、60%が「採用強化だけでは不十分」と感じる理由とは
外国人ドライバーの定着は想定以上に進む一方、現場の6割超は「採用拡大だけでは2024年問題を乗り切れない」とみている。管理職281人調査から浮かんだのは、人手不足より深い、日本型物流そのものの維持コストだった。
外国人採用の浸透と現場の限界

外国人ドライバーの採用は、いまや現場の実務レベルにまで浸透した。G.A.グループ(東京都渋谷区)が2026年4月に実施した、外国人ドライバーを採用している物流企業の管理職(20代~60代の男女)281人を対象とする調査をひも解くと、人手不足を埋める期待と現場が突き当たっている現実が混ざり合った実態が見えてくる。
日本人の離職率と比較して「同程度(50.2%)」あるいは「低い(28.1%)」という数字は、外国人材が一定の定着を見せている証左だ。しかし、現状の仕組みのまま単に人を積み増すだけでは問題を根底から解決することは難しいという、現実的な判断が現場には働いている。
調査結果を詳しく見ていくと、現場管理職が抱える矛盾した評価が浮かび上がる。外国人ドライバーの定着が進んでいる一方で、6割を超える管理職が採用の強化だけでは不十分だと答えている事実は重い。
日本人同士の暗黙の了解で回ってきた現場のしきたりは、異なる背景を持つ人材の流入によって以前のようには通用しなくなった。採用を広げる試みは、組織に潜んでいた課題をあぶり出すきっかけとなり、現場に対してこれまでの延長線にはない構造的な変化を迫っている。