時速19kmの非日常へ! 豊島区「IKEBUS」で巡る、池袋の喧騒を忘れるほど“ゆったり”な街巡り【連載】町バスに乗って(11)

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最高時速19km/h、運賃200円。豊島区の「IKEBUS」は、移動手段というより“街を楽しむ乗り物”だった。QR決済やAR企画、14席の向かい合わせ座席まで、従来のコミュニティーバスとは異なる池袋流の街巡りを追った。

決済方法と独特な座席配置

筆者が撮影した写真(画像:下関マグロ)
筆者が撮影した写真(画像:下関マグロ)

 さて、乗り込もう。IKEBUSが、これまで乗ってきたコミュニティーバスと違う点のひとつが、SUICAやPASMOといった交通系ICカードが使えないことだ。では何が使えるのかというと、現金とQRコード決済である。

 料金は1回の乗車につき、大人が200円、子ども、高齢者(65歳以上)、障碍者が100円。現金は500円、100円、50円、10円硬貨と、紙幣は1000円札のみ対応している。QRコード決済はPayPay、d払い、auPAY、Alipay、WeChatPay、JKOPAYが使える。対応する決済手段を見ると、海外からの観光客、とくに中国からの利用者を意識していることがわかる。

 そこで筆者はd払いで乗車しようとしたが、ドライバーから

「割引は大丈夫ですか」

と声をかけられた。そういえば、65歳以上は100円になる(筆者は1958年生まれ)。運転免許証を見せると、ドライバーが機械を操作し、100円で乗車できた。

 車内に入ると、これまた驚かされた。座席の並び方が独特なのだ。席は両側に向かい合う形で配置され、片側7席、合計14席となっている。こうした座席配置のコミュニティーバスに乗るのは初めてだった。

 車内にはバイオリンの音楽が流れ、どこか落ち着いた雰囲気がある。やがてIKEBUSはゆっくりと走り出した。電気で走るバスなので、音は小さく、振動もほとんどない。

「歩く速さで街を巡っている」

ような感覚だった。

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