なぜ今“MR2復活”が現実味を帯びるのか? 最終利益3兆円のトヨタが示す、ミッドシップ再挑戦の可能性

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EVシフトと環境規制で国産スポーツカーが縮小するなか、トヨタは過去最高の利益を背景にミッドシップ開発を前進させる。一方、ホンダは4000億円規模の営業赤字見通しで岐路に立つ。名車復活を左右するのは、ブランドではなく経営体力そのものだ。

謎の試作車が放つセリカの予感

トヨタ自動車のロゴマーク(画像:Pexels)
トヨタ自動車のロゴマーク(画像:Pexels)

 トヨタが経営の土台を崩さずにこれたのは、特定の技術に全振りせず、いくつもの道を探り続ける「マルチパスウェイ」があったからだ。

 激動の2025年度を乗り越え、開発の手を止めないだけの力が生まれた。その成果は、3月にポルトガルの地で行われた2027年向けのテスト走行で、すでに形になっている。そこで披露されたのは、GRヤリスとは異なる2ドアクーペの新型車。それは戦うための道具であると同時に、市販化までを見通した佇まいを見せていた。

 名前を巡っては、「セリカ」や「MR2」の復活を期待する声が後を絶たない。優れた中身を保ちつつ、外側の包みを変えて使いわけるやり方は、開発にかかるお金を抑えながら、かつての名車を再び世に送り出すための理にかなった進め方といえる。

 これまでのハッチバック形状では難しかったミッドシップ4WDの仕組みも、この新しい姿であれば現実味を帯びてくる。目まぐるしく変わる世の中で、選べる道をいくつも残してきた判断が、これからの市場で一歩先を行くための大きな力になるだろう。

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