被害が減らない「ドアパンチ」 3割超が被害経験! なぜ「逃げ得」が横行するのか? 愛車を守れない駐車場の現実

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SUV比率が2016年の14.9%から主力市場へ拡大するなか、旧来規格の駐車場とのズレが深刻化している。ドアパンチ多発の背景には、車両大型化と狭小インフラ、そして“逃げ得”を許す制度疲労が横たわっていた。

SUVシフトによる駐車空間の限界

自動車(画像:Pexels)
自動車(画像:Pexels)

 車の大型化はとどまるところを知らない――。

 自販連の「RVタイプ別登録台数」を見ると、国内新規登録車に占めるスポーツタイプ多目的車(SUV)の割合は、2016(平成28)年の約14.9%から伸び続け、今や市場の主力となった。

 これは、日本独自の「5ナンバーサイズ」を守るよりも、世界各地で通用する共通土台を優先した効率重視の戦略が招いた結果といえる。共通化によるコスト引き下げが進む一方で、国内の駐車環境という特殊な事情は脇に押しやられてしまった。

 数字を見ればその切実さがわかる。トヨタ・ランドクルーザー300の全幅は1980mm、レクサスRXも1920mmに達する。仮に幅1900mmクラスの車が隣り合えば、両車の間に残る隙間はわずか60cmほどだ。ひとりあたりに直せば、わずか30cmの幅でドアを開閉しなければならない。

 背が高いSUVならではの重いドアは開く勢いがつきやすく、不注意が相手を傷つける事態に直結する。インフラが古いまま車だけが膨らみ続ける不整合が、トラブルの土壌を整えているのだ。

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