「良いトラックドライバーでありたい」 そんな善意が企業リスクに変わる? 10%の現場で続く“隠れ手伝い”が荷主を追い詰める
改正物流関連2法の施行により、ドライバーが会社に申告しないまま棚入れなどを行う「隠れ付帯作業」が、荷主や元請事業者にとって大きなリスクとして認識され始めている。では、こうした隠れ付帯作業はなぜ発生するのか。その背景を整理する必要がある。
無償の荷役・付帯作業への厳格な取り締まり

こうした方針を受けて、2025年12月12日、公正取引委員会は物流大手センコー(大阪市)に対し、下請法(当時)に基づき、下請けの運送会社に対して無償で荷待ちや荷役をさせていたとして指摘し、その対価を支払うよう求める勧告を出した。
もともと下請法では、元請事業者と運送事業者の間にある力の差を利用した取引は問題として扱えるが、荷主と運送事業者の間の取引までは対象になっていなかった。そこで、この部分を見直し、荷主と運送事業者の取引も取り締まりの対象に含めるよう改めたのが取適法である。さらに、公正取引委員会がこれまで無償の荷待ちや荷役時間を直接問題として扱った例はなかった。
つまり今回の動きは、取適法の施行前に公正取引委員会が示したものであり、今後は荷主か元請事業者かにかかわらず、無償の荷待ちや荷役、付帯作業についても問題として扱うという姿勢を示したものと見るべきである。
こうした流れを受けて、メーカーや卸、小売といった荷主側は経団連を通じて、荷主に責任がある場合はともかく、運送会社側に原因がある荷待ちや荷役、付帯作業についてまで荷主に責任を問うのは適切ではないのではないかという意見を出している。