「世界シェア7割の牙城」に中国企業が揺さぶりか? ヘッドライトは“光学部品”から“知能プラットフォーム”へ、日欧優位を崩す構造転換の行方とは

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中国の通信大手ファーウェイが、自動車の重要保安部品であるヘッドライトを起点に車載体験の再定義を加速している。日欧が世界シェア約7割を握るなか、ソフトとAIを軸に“光の情報化”を武器にする新勢力が、産業構造の主導権を揺さぶり始めた。

自動運転社会の対話を担う視覚言語

ファーウェイ「XPixel」(画像:華為技術)
ファーウェイ「XPixel」(画像:華為技術)

 ヘッドライトは明かりとしての枠組みを越え、技術的な可能性が大きく広がっている。光を操る仕組みが安全を支える一方で、自動運転や運転支援システムとの結びつきが一段と重みを増してきた。

 自動運転の度合いが進むほど、車と歩行者が視線を交わして意思を通わせる場面は失われていく。だからこそ、ヘッドライトは車が外の世界とやり取りをするための、視覚的な言葉としての役割を背負うことになるだろう。

 ファーウェイによる今回の発表は、中国勢が世界を引っ張る領域がまたひとつ増えたことを物語っている。この勢いは、かつて世界を驚かせた中国のバッテリー式電気自動車(BEV)の歩みと重なる。電池から原材料、組み立てまでを自前で整えたときと同じように、ヘッドライトの分野でも発光素子や計算用のチップ、通信技術を掛け合わせ、競争の優位を固めようとしているようだ。これまで日欧が守ってきた地位が揺らぐ懸念もあり、開発の速さが市場の勢力図を決める局面に差し掛かっている。

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