ガソリンの転換点か、それともEVの逆襲か――世界の新車4台に1台が電気へ! 中国は過半数突破、電化が進む世界の分断
IEA最新で2025年エネルギー需要+1.3%、電力+3%。太陽光が供給増の25%超で首位、EV2100万台・新車4台に1台。中国はEV過半、米国は政策変化で減速、電化は地域差と構造転換を鮮明化。地域ごとのエネルギー条件がEV普及の明暗を分ける構図が鮮明に浮き彫りになった。
「石油の終焉」も「EVの勝利」も早計

EV普及を「石油時代の終わり」と即断するのは早い。2025年の世界の石油需要は前年比0.7%増えており、石油への依存は続いている。一方でエネルギー需要全体の増加分の約6割を再生可能エネルギーと原子力が賄い、二酸化炭素排出量の増加は0.4%にとどまった。こうした数字が示すのは、
「エネルギーの転換が地域や用途によって複雑に進んでいる」
という現実だ。市場は石油か電気かの二択で動いているのではなく、
・電力の中身
・資源の価格
に応じてその時々に最適なエネルギーを選んでいる。電化は、供給の安定と多様性を高めるための選択肢が増えたと捉えるのが自然だ。
再生可能エネルギーと原子力の発電量は、電力需要の伸びを上回る規模に達した。電化の恩恵を受けられるかどうかは、それぞれの地域の電力網の質にかかっている。
インドでは強力なモンスーンなどの影響もあり、1970年代以来続いてきた二酸化炭素排出量の増加が初めて横ばいになった。どの動力源を選ぶべきかに、ひとつの正解はない。
電気が安く安定して供給される地域ではEVは合理的な選択だが、インフラが整っていない市場では同じ判断が裏目に出ることもある。必要なのは技術の優劣を論じることより、自分が置かれた電力環境と国の政策を正確に把握し、どの仕組みの上で判断するかを見極めることだろう。