ガソリンの転換点か、それともEVの逆襲か――世界の新車4台に1台が電気へ! 中国は過半数突破、電化が進む世界の分断
IEA最新で2025年エネルギー需要+1.3%、電力+3%。太陽光が供給増の25%超で首位、EV2100万台・新車4台に1台。中国はEV過半、米国は政策変化で減速、電化は地域差と構造転換を鮮明化。地域ごとのエネルギー条件がEV普及の明暗を分ける構図が鮮明に浮き彫りになった。
欧州と新興国の市場動向

欧州は前年比30%増と高い伸びを見せたが、各国の補助金に依存している実態がある。スペインやイタリアで支援策が再開され、ポーランドで140%増、オランダや英国でも25%超の伸びを記録した。
フランスのように前年並みにとどまる国もあり、市場が自立して動いているとはいい難い。ノルウェーではBEVのシェアが96%に達し、条件が整えばエンジン車をほぼ完全に置き換えられることが示された。
中国以外の新興国では前年比80%増という急拡大が起きている。インドの販売台数は230万台と過去最高で、乗用車も7割超増えた。東南アジアではタイ、ベトナム、インドネシア(125%増)を中心に市場が倍増し、中南米ではメキシコが3倍超、ブラジルが4割増、エクアドルが240%増などと各地で伸びている。
この急拡大を支えているのは、中国国内の競争から生まれた安価な車両だ。新興国の電化は自国の環境政策というより、
「外からの大量供給によって市場が塗り替えられている」
面が大きい。EVの普及は、車の性能向上だけでは語れない。エネルギーを生み出す側の変化と切り離して考えることができない。
2019年以降に蓄積された低排出技術のなかでも、太陽光発電は年間600テラワット時という過去最大の伸びを記録した。再生可能エネルギーとヒートポンプの普及で、世界全体のLNG輸出量の半分に相当する天然ガスが代替された。
エネルギー供給の土台が変わり続けるなかで、EVの価値は地域ごとの電気代やインフラの整い具合に応じて変わっていくだろう。今の性能だけを比べるのではなく、供給の仕組みがどう変わっていくかという視点で見る必要がある。