ガソリンの転換点か、それともEVの逆襲か――世界の新車4台に1台が電気へ! 中国は過半数突破、電化が進む世界の分断
IEA最新で2025年エネルギー需要+1.3%、電力+3%。太陽光が供給増の25%超で首位、EV2100万台・新車4台に1台。中国はEV過半、米国は政策変化で減速、電化は地域差と構造転換を鮮明化。地域ごとのエネルギー条件がEV普及の明暗を分ける構図が鮮明に浮き彫りになった。
中国でEVが標準になった理由

中国では新車販売の5割をEVが占め、初めて過半数を超えた。価格競争の激化と効率的な供給網の広がりが背景にある。
内訳を見ると、プラグインハイブリッド車の伸びが4%にとどまる一方、販売増のほとんどをバッテリー式電気自動車(BEV)が担った。商用の大型トラックも前年比3倍の20万台超を売り上げ、ビジネスの現場でも電化が現実的な選択肢になっている。再生可能エネルギーの普及で石炭火力が押し出され、2025年に中国の排出量は減少した。
中国でEVが広まった理由は環境意識ではなく、
「最も安くて使い勝手の良い移動手段」
になったからだ。盤石な供給体制とインフラを前に、エンジン車は例外的な存在になりつつある。
2025年の米国のEV販売台数は前年比2%減となった。技術への不信というより、政策の変化が主な原因だ。
9月に連邦税額控除が打ち切られ、燃費規制違反のメーカーへの罰則も免除された。買い手の購入メリットが消え、メーカーが積極的に売る動機もなくなった。一方、税優遇が終わる直前の第3四半期には過去最高の販売を記録している。
エネルギー供給面でも逆風が吹いた。天然ガス価格の上昇で石炭火力への回帰が起き、先進国全体の排出量が0.5%増えた。これは1990年代以来初めて、新興国の伸び率(0.3%)を上回る異例の事態だ。米国のEV市場は、政策と電力コスト次第で人々の選択が大きく揺れる不安定な状況にある。