旅客機の後ろにある「小さな穴」は何なのか? 誰も教えてくれないその正体とは
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旅客機後部の小さな円形の排気口――補助動力装置(APU)が生む電力と圧縮空気は、駐機中の機体運用を支え、主エンジン始動にも不可欠。燃料消費や騒音の課題を抱えつつ、航空業界では電動化や燃料電池への転換が進む。
運用課題と環境問題

APUは地上での運用に欠かせない役割を担うが、飛行中のバックアップ電源として使われることもある。発電機が故障した場合の電力供給を補い、長距離双発機の運航安全にも寄与する。
一方で課題もある。駐機中に長時間稼働させれば燃料消費が増え、運航コストに影響する。高周波のタービン音は空港周辺の騒音となり、二酸化炭素や窒素酸化物の排出も環境問題として指摘される。そのため多くの空港では、地上電源や空調供給設備を用い、APUの稼働時間を抑える取り組みが進んでいる。
APUにより航空機は外部インフラに大きく依存せず運航できるようになった。しかし燃料消費や騒音、排出ガスといった課題が残り、航空業界では代替技術の検討が続けられている。