「船や飛行機は本当に消えたのか?」 世界を魅了したバミューダ・トライアングル、309人消失の海難事故から読み解く“謎の海域”

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米フロリダ、プエルトリコ、英領バミューダを結ぶ海域で船や航空機の失踪が相次いだ「バミューダ・トライアングル」。1918年の309人消失や1945年のフライト19事件が伝説化する一方、事故率は他海域と大差ないとの研究もある。神秘の海域の実像を探る。

謎を説明する仮説の数々

バミューダ諸島(画像:Pexels)
バミューダ諸島(画像:Pexels)

 バミューダ・トライアングルをめぐる謎については、これまで多くの仮説が語られてきた。科学的な説明から超自然的な説まで、幅は広い。

 よく知られているのが磁気の異常をめぐる説である。地球の磁場には地域ごとのずれがあり、コンパスが真北を指す場所もある。この差を補わなければ、航路が少しずつずれてしまう。結果として進路を誤る可能性が生じる。

 海底からのメタンガスの噴き出しを指摘する見方もある。海底に存在するメタンハイドレートが放出されると、周囲の海水の密度が下がる。浮力が弱まり、船の安定に影響が出るのではないかと考えられている。

 海の状態や天候も無視できない。巨大な異常波の発生や、雷雨にともなうマイクロバーストなど、急激な気象の変化は航行にとって大きな脅威になる。こうした現象は、海洋や気象の研究でも確認されている。

 もちろん、人の判断ミスや機械の故障といった要因も考えられる。とくに20世紀前半までは航法機器や通信手段が今ほど整っていなかった。遠洋でトラブルが起きても、救助は容易ではなかったのである。

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