「37年間ありがとうございました」 横浜駅西口のランドマークが9月閉館へ―― 都心直通の“逆説”が示す、街の未来とは?

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横浜駅西口の象徴、相鉄ムービルが37年の歴史に幕を下ろす。相鉄グループは不動産・流通・ホテル事業を主軸に成長し、1日乗降客31万人のターミナルを保有。2040年代まで続く西口大改造構想で跡地開発が検討される。

横浜西口最大所有者の維持

横浜駅西口大改造構想のイメージ(画像:相鉄グループ)
横浜駅西口大改造構想のイメージ(画像:相鉄グループ)

 話を相鉄ムービルの閉館と横浜駅西口大改造構想に戻す。

 相鉄横浜駅の1日あたりの乗降客数は、相鉄・JR直通線開業前の2019年度が42万9114人、相鉄新横浜線・東急新横浜線開業後の2024年度が31万4229人となる。数字上では、両線の開業により

「約10万人」

が横浜を通らなくなったことになる。ただ、この31万人という数字は今もなお相鉄全線では最大であり、相鉄に加えJR・東急・京急・横浜市営地下鉄・横浜高速鉄道を合算した横浜駅全体の1日あたり乗降客数は198万人に上る。この合算数は、新宿・渋谷・池袋に次いで国内第4位である。

 相鉄横浜駅に限れば1日10万人の乗降客減少は大きな影響だが、相鉄グループが長年育ててきた横浜駅西口の施設利用客は、相鉄線の乗客に限定されない。東京都心方面への乗り入れは、横浜駅前で最大の施設所有者である相鉄グループにとって、横浜駅西口の施設利用を縮小する理由にはならない。

 現時点では横浜駅西口大改造構想は抽象的な方向性を示すにとどまり、閉館後の相鉄ムービル跡地の具体的な計画は示されていない。同構想の推進期間は2040年代までの長期にわたり、今後徐々に全貌が明らかになっていくだろう。

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