「37年間ありがとうございました」 横浜駅西口のランドマークが9月閉館へ―― 都心直通の“逆説”が示す、街の未来とは?
横浜駅西口の象徴、相鉄ムービルが37年の歴史に幕を下ろす。相鉄グループは不動産・流通・ホテル事業を主軸に成長し、1日乗降客31万人のターミナルを保有。2040年代まで続く西口大改造構想で跡地開発が検討される。
不動産中心の相鉄グループ

相鉄グループの中核企業である相模鉄道(神奈川県横浜市)は、神奈川県を地盤とする大手私鉄16社のひとつである。営業キロ数は44.4kmで、16社のなかでは最も短く、首都圏の大手私鉄では唯一東京都内に路線を持たない。
2025年3月期決算のセグメント別では、営業収益は運輸業が435億4000万円(鉄道業は367億6900万円)、流通業が948億5400万円、不動産業が712億1800万円、ホテル業が669億1000万円で、その他・調整額を加えた連結売上は2921億7800万円である。セグメント比率は運輸業15%(鉄道は13%)、流通業32%、不動産業24%、ホテル業23%となる。
もともと中核だった鉄道業の比率が低く、グループ全体は不動産や流通、ホテルなどの事業に支えられている。この構造は大手私鉄全般に共通するが、相模鉄道は鉄道業の規模が小さい分、派生事業、とくに不動産に力を入れる傾向が強い。
横浜駅西口では1952(昭和27)年に土地を取得し、同エリアに大規模な繁華街を形成するため「横浜駅西口総合繁華街構想」を策定して開発を進めた。相鉄ジョイナスや横浜ベイシェラトンホテル&タワーズ、相鉄ムービルなどを順次整備し、横浜駅西口を日本有数の繁華街に成長させたのは、東急や京急ではなく相模鉄道である。
また、1970年に1期区間を開業したいずみ野線は、沿線のニュータウン開発と一体で建設された路線である。