「鉄道部門は5000万円超の赤字」――かつて東証二部上場の西武系私鉄、100周年で利用増も続く単体赤字と夜間24分間隔への見直しの行方
開業100周年の大雄山線。鉄道営業収益13億円、赤字5167万円と改善は道半ばだ。連結では営業利益4億円超を確保する一方、減便と運賃改定でコストを抑える構図が鮮明になっている。地域鉄道の持続力が問われている。
減便によるコスト圧縮の実態

では、最新の半期報告書にある「不要不急コストの削減に努めた」とは何を指すのか。
中心となるのは運転本数の削減である。
同社は2025年3月のダイヤ改正で、駿豆線・大雄山線ともに利用状況に合わせた運行本数の見直しを実施した。大雄山線では土休日ダイヤも新設している。
駿豆線では、平日の19時から最終列車までで8本を減便した。土休日は基本的に平日と同じ時刻体系としつつ、6時から9時までで10本を減らした。
大雄山線では、平日の9時から21時までを15分間隔、21時から最終までは24分間隔に改め、16本を減便した。新設した土休日ダイヤでは、始発から20時までを15分間隔、20時から最終までは24分間隔とし、26本を減らしている。
全体としては、夜間や利用の少ない時間帯、土休日を中心に本数を絞った内容だ。
本数の削減は人件費や運転動力費の圧縮につながる。人手不足が続くなかでの対応という側面もある。
もっとも、15分間隔や24分間隔は、地方路線としてはなお一定の本数を維持している水準だ。これが30分間隔や1時間間隔まで縮小すれば、利用者離れを招く可能性が高い。2025年3月の改正は、利用者にとって大きな不便とまではいえない範囲に収めた形だ。
ただし、収益改善の主な要因が運賃改定と減便にあるとすれば、持続性には課題が残る。これまで取り組んできた利用促進策の積み重ねが、今後の収支にどう反映されるかが問われる。